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さらさら

さらっと、さらさらと。サラリーマンがサッカーとかゴルフとかを語ります。

レスターの星、マフレズの出世ぶりとこれから

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2年前まで2部暮らし

 2015-2016シーズンの、レスター・シティ躍進の立役者のひとり、リヤド・マフレズが選手間投票のMVPであるPFA(イングランドサッカー選手協会)最優秀選手賞を受賞しました。
ここまで22得点を挙げているジェイミー・バーディが注目されがちですが、チーム一の才能を持ったアタッカーはこの25歳のアルジェリア人でしょう。35節終了時点で17得点11アシストという記録を残しています。
 左利きで、吸い付くようなボールタッチと緩急自在のドリブルテクニックを持ち、なおかつ相手が飛び込みにくい懐の深さもあるため、突破、パス、シュートと、どのチョイスが飛び出すのかまったく読めないDF泣かせのアタッカーです。
今やバルセロナ移籍まで噂され、飛ぶ鳥を落とす勢いのマフレズですが、トップディビジョン(1部リーグ)でプレーするのは昨シーズンが初めてで、それまではフランス4部、2部、イングランド2部と下部リーグを転々としてきたというから驚きです。
 
 昨シーズン開幕前、約6400万円程度(40万ポンド)の移籍金でレスターに加入したマフレズは、今や移籍金60億円という説もあるほどで、仮にこの額で移籍したとすると、無名選手がわずか2年で100倍の市場価値を得たことになります。
 ちなみに、同じくレスターでの活躍でブレークし、イングランド代表に上り詰めた同僚のバーディ、ダニー・ドリンクウォーターは、どちらも1億6000万円程度(100万ポンド)でレスターに加入。クラブ史上最高額の移籍金で獲得した岡崎慎司でも約11億円強(700万ポンド)というから、いかにレスターの“目利き”がよかったかがわかります。
 
 

アフリカ初のPFA受賞選手に

 マフレズが受賞したPFA最優秀選手賞は、選手間投票で決められるMVPなだけに、受賞の栄誉もひとしおでしょう。
ちなみに、過去15シーズンの同賞受賞選手を振り返ってみましょう。
2008-2009  ライアン・ギッグス(マンチェスター・U)
 
どの受賞者も 、サッカーファンに鮮烈な活躍の印象を残した選手ばかりです。エジルアーセナル)やケイン(トッテナム)をおさえるだけの選手間支持を得たのだから、歴代の受賞者と肩を並べる本当に素晴らしい 快挙です。 
 アフリカ選手(アルジェリア)として史上初、132年のクラブ史上でも初、欧州代表選手以外でも一昨年のスアレスに次ぐ史上2人目の受賞です。いわゆる4強と呼ばれたチームと、当時トッテナムに所属していたベイルという受賞者の顔ぶれを見ても、改めて今季のレスター快進撃の価値がわかりますね。
 

来季は移籍? マフレズの後釜は?

 
 さて、奇跡の優勝に向けて快走を続けるレスターで、不動のレギュラーとして自らの市場価値を数十倍、あるいは100倍レベルに高めたマフレズ。フットボール界の掟というべきか、来季のビッグクラブへの移籍の噂がちらほら出始めています。
 バーディは29歳という年齢と、スピードを武器にカウンターで得点を量産してきたプレースタイルから鑑みても、必ずしもビッグクラブで活躍できるとは言いづらい選手です。一方、マフレズは独力でボールを前に進める力があり、ドリブル、パス、シュート、すべての攻撃スキルを高い次元で有しています。チームのスタイルとは別の「地力」がある選手と言っていいでしょう。 レスターの選手の中で、最も移籍の可能性が高いのが、このマフレズではないでしょうか。バルセロナマンチェスター・ユナイテッドアーセナルなどが噂の対象になっているようです。
 来季26歳になるマフレズも、決して若いわけではありません。やっと手に入れたチャンピオンズリーグ出場の権利を持たないチームに移籍するとは考えづらいので、マンUアーセナルへの移籍は、4位までに入っているかどうかが重要になってくるのではないでしょうか。そうすると、バルセロナという選択はベターに見えます。MSN(メッシ、スアレスネイマール)のバックアップメンバーという役割は超えられないでしょうが、今季の失速ぶりの教訓で、控えメンバーにも頻繁に出場機会が回ってくると思われます。その上、かなり現実的にチャンピオンズリーグ優勝を狙えるわけですから。
 
 さて、個人的にはバーディと岡崎の2トップは残ると思いますが、マフレズの他にもレスターのスタメンからはカンテやドリンクウォーター、シュマイケルらが強奪される可能性はあります。
 そこで移籍金がたくさん入った場合、マフレズの後釜としてウルトラCでこの選手はどうでしょうか。
 
 
 
 
 
来季33歳だし、そんなにお金かからないんじゃ?
どうでしょう!? ・・・あり得んか。。。
 
とにかく残り3試合、頼みます。
 
【了】※敬称略
  

岡崎レスター残り4試合、勝手にハラハラ星勘定

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 先日のウェストハム・ユナイテッドとの試合を引き分け、2位トッテナムストーク・シティを4-0で退けたことにより、残り4試合で勝ち点差を「5」に縮められてしまったレスター・シティ

さらにはエースのジェイミー・バーディが退場処分となり、次節のスウォンジー・シティ戦(ホーム)の欠場が確定。加えて退場時の審判への暴言(「クソ野郎!」)により、その次のマンチェスター・ユナイテッド戦(アウェイ)も出場停止の制裁を受けるであろう状況です。

ここまで22得点を挙げ、MVP級の活躍をしてきたエースを、重要な残り4戦のうちの2戦で欠くことになるわけです。

そう、ちょっとしたピンチです。

 

34節終了時順位表

 

まずは順位と勝ち点を確認しておきましょう。

  1. レスター・シティ/73
  2. トッテナム・ホットスパー/68
  3. アーセナル/63
  4. マンチェスター・シティ/61
  5. マンチェスター・ユナイテッド/59
  6. ウェストハム・ユナイテッド/56
  7. リヴァプール/54
  8. サウサンプトン/51
  9. ストーク・シティ/47
  10. チェルシー/44
  11. エヴァートン/41
  12. ワトフォード/41
  13. ボーンマス/41
  14. スウォンジー・シティ/40
  15. ウェスト・ブロムウィッチ/40
  16. クリスタル・パレス/39
  17. ノーウィッチ・シティ/31
  18. サンダーランド/30
  19. ニューカッスル・ユナイテッド/29
  20. アストン・ヴィラ/16

リーグの条件として、 4位までにはチャンピオンズリーグ出場権が、5位にはヨーロッパリーグ出場権が与えられます。また、18位以下の3チームは来季下部リーグへ降格となります。

 

両チーム残り試合

 

次に首位レスターの 残り試合です。

 

 例年であればなかなか絶望的な対戦相手が残ってしまったというところですが、今シーズンのユナイテッドとチェルシーの不調ぶりからすると、両チームどちらに対しても勝てる可能性が十分にあります。しかし…、です。不調とはいえ多くのスター選手を抱える両チームですから、火がついてしまうと本当に恐いです。選手個々の力だけで考えたら、レスターもトッテナムも上回りますからね。どうか眠っていてください(拝)。。。

それでは2位トッテナムの残り試合も見てみましょう。

 

 いかがでしょう。順位≒チーム状態とすると、レスターの方がやや厳しいカードが残ったと言えそうです。。

心配性の私的には、むしろトッテナムが残り4戦すべてを勝ってくる可能性も否定できないのではと思われます(冷汗)。。。

仮に勝ち点「68」のトッテナムが残り試合をすべて勝つと、勝ち点を「80」まで伸ばすこととなります。

得失点差はトッテナムがレスターを「13」上回っていますから、勝ち点で並んだ場合は間違いなくトッテナムが優勝です。

ですから、レスターとしては純粋に勝ち点でトッテナムを上回る「81」が欲しい。つまり、残り4戦で勝ち点「8」を上積みして、相手に関係のない無条件優勝をしたい。

 意味のない計算かもしれませんが、ここまで1試合平均「2.14点」のペースで勝ち点を積み上げてきたレスターからすれば、これまでのペースを維持すれば、相手を“全勝だけが優勝条件”の状態まで追い込んでおけると考えられます。

では、残り試合を1試合ずつ勝手に星勘定していきましょう。

 

ラスト4試合、勝手に星勘定 

 

【ラスト4】 スウォンジー戦(ホーム)

 順位は14位。5位とは「19」点差があるためEL出場は不可能、そして降格圏の18位からも「10」点差があるため、降格もないと言えるでしょう。ということで、順位的に頑張る頑張らないの動機はあまりなさそうです。

とにかくレスターにとって一番大きな問題は、バーディの不在にどう対処するかでしょう。第3FWのウジョアはバーディのようなスピードタイプではないので、レスターの得意とするカウンタースタイルをそのまま続けることは難しくなります。ラニエリ監督がどんなメンバーで臨んでくるのか、大注目です。

 あとはスウォンジーのグイドリン監督(ラニエリと同じイタリア人)が、「レスターの優勝を願っている」という発言をしていることも、ちょっと心強いですね。手抜きはいかんけど。バーディ抜きの戦い方を見出すことと、明らかな格下相手に勝ち点「3」をセーブできるか。何気に残り4試合の中で一番重要な1戦かもしれません。

勝ち点「3」取って!

 

【ラスト3】 マンチェスター・ユナイテッド戦(アウェイ)

 試練です。まさしく試練です。不調とはいえ世界一の人気チーム、超ビッグクラブです。順位もチャンピオンズリーグ出場権のある4位と勝ち点差「2」の5位。最高のモチベーションで臨んで来るでしょう。先発してくるワールドクラスはデ・ヘアくらいかもしれませんが、他にもそこそこのスター選手がズラリです。個人的にはルーニーが敵というのが超恐いです。。。その上、ここでもまだバーディがいない。さらにアウェイだし。

試練…、本当に試練だ。

逆に言えば、これ以上の痺れる舞台なんてほとんどないでしょう。岡崎のゴールで優勝!なんてことになったら、おじさんチビりそうです。

とにかく負けないで!勝ち点「1」は欲しいです。

ちなみに、この節のトッテナムはアウェイでチェルシーと対戦です。彼らにとっても一番プレッシャーのかかる試合になりそうです。

 

【ラスト2】 エヴァートン戦(ホーム)

 なるべくなら「4」以上の勝ち点差を持ったままこの日を迎えたいものです。「4」点差あれば、引き分け以上で優勝が決まりますし、負けてもまだ首位です。

エヴァートン自体はスウォンジーと同じく、ELも降格もないという状況ですし、何より心強いのはバーディが復帰してくること。勝ち点「3」をいただきましょう!

そして私が密かに期待するストーリーは、「裏」でトッテナムと対戦するサウサンプトン吉田麻也が出場、ケインを完封して、レスターがめでたくホームで優勝を決める。これ、いいでしょ。

 

【最終節】 チェルシー戦(アウェイ)

  心安らかにこの日を迎えたい、そう願うばかりです。

トッテナムが「裏」で戦う相手は現状降格圏19位のニューカッスル。「生き残り」の17位ノーウィッチと勝ち点差「2」の状況ですから、もつれていれば物凄いモチベーションでトッテナムに向かってくるでしょう。しかし、仮に降格が決定していれば、まあトッテナムが勝つでしょう。こけることはほとんど期待できません。

 とにかく、勝たなければならないという状況でスタンフォード・ブリッジに乗り込むというのはイヤ過ぎますから、エヴァートン戦までで決めておきたい! ただ、もしも彼らが3連勝しちゃってる場合は、ここでしっかり引き分けて勝ち点「1」を取り、優勝を決めましょう! チェルシーとは12月行われたホームでの試合では2-1で勝っています。直近の試合もマンチェスター・シティにホームで0-3を喰らうというチーム状態なので、過剰に恐れることはないでしょう。バーディもいるでしょうし。自信を持って今までの戦いを貫けば、歓喜の瞬間が待っているはずです。

 

 トッテナムがこけることに期待せず、4試合で勝ち点「8」を獲りましょう!!

 頼むよ岡崎!!!

  

【了】※敬称略

 

beamrivercity.hatenablog.com

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敗れた若者たちにグッと来た、2016年マスターズ。

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 松山英樹選手の日本人メジャー初制覇がなるかと注目された2016年のマスターズ。ジョーダン・スピース選手が2年連続の完全優勝目前でまさかの失速、悲劇的な敗北を喫しました。負け方があまりに衝撃的だったので、正直まだそちらの印象ばかりが残っています。

 ただ、勝ったダニー・ウィレット選手も伏兵と言うには失礼な選手で、欧州ツアー4勝の実績があり、アマチュア時代には全英アマでローリー・マキロイ選手を下して優勝、世界アマランキングでも1位になったことのある実力者とのこと。

 面白いことに、マスターズ最終日が奥さんの出産予定日と重なっていたため、当初はマスターズを欠場する予定でした。しかし、運命のいたずらで予定日よりも早く赤ちゃんが生まれたため、“予定外”のマスターズ出場となったという選手です。加えてこの最終日は、奥さんの誕生日でもあったと…! どうしてもスーパースターの悲劇に目がいってしまいますが、ウィレット選手の側にもドラマティックなストーリーがあったんですね。

 

 さて、そんな2016年のマスターズですが、私にとっては3人の若者の敗れた姿が最も印象的でした。

 

日本人が、「負けて悔しい」と思えた日

 

 まずは松山英樹選手。

 優勝候補の一角として臨んだマスターズ。日本のゴルフ界、ゴルフファン、ひいてはスポーツファンの期待も背負って戦いました。

 一時は単独2位にまで浮上したものの、なかなか「アンダーパーの世界」に入りきれず、特に最終日のフロントナインは、3ボギー、1ダブルボギーを喫するという厳しい戦いを強いられました。最終的にイーブンパーまで戻した粘りはさすがでしたが、終盤でパッティングに苦しみ順位を上げられませんでした。耐えて耐えて、もう一歩が伸びない展開は相当悔しかったことでしょう。しかし、全89選手中アンダーパーだったのはたったの6選手のみ、イーブンパーまで含めても9選手しかいないという非常にタフな大会で優勝争いを演じたことは、敗れてなお今後の自信につながることでしょう。

 もはや世界屈指のショットメーカーだけに、パッティングの向上と経験値の上積みで、本当に毎回メジャータイトルを争う選手になってくれることでしょう。

 ファンも含めて、マスターズで「勝てなかった」ことが悔しいと思える、この状態自体が凄いことだと思います。伊澤利光選手(2001年)や片山晋呉選手(2009年)が4位に入ったときの、心から「よくやった! 十分だよ!」という達成感とは雰囲気が異なります。

松山なら勝てる。誰もがそう思っているからこそのことでしょう。

日本のファンに夢を見せてくれる松山英樹というゴルファーの凄さを、敗れて改めて実感したマスターズでした。

 

 

現時点ではスピース>マキロイか。

 

 次にローリー・マキロイ選手。

 3日目の最終組で実現したジョーダン・スピース選手との頂上決戦。互いに若くしてメジャーを制し、向う10年世界のゴルフを牽引すべき存在です。その注目の直接対決はスピース選手に軍配が上がりました。1打差でスタートしたものの、終わってみれば5打に広げられていました。ふたりの戦いとしては完敗と言えるでしょう。

 マキロイ選手はマスターズでの勝利とライバルを意識し過ぎたのか、精神戦でしびれを切らして自滅していったように見えました。自慢の飛距離の武器に「攻め落としてやろう」という姿勢が全面に出過ぎたという印象です。2日目に続いてじっと耐え続けたスピース選手と比較すると、現時点ではマネジメントを含めた総合力として、スピース選手>マキロイ選手かなと思います。少なくともオーガスタで強いのはスピース選手と言えるでしょう。

 鍛え抜かれた肉体と完成されたスイングを誇る最強のドライバー名手。そのゴルフ界屈指の“アスリート”が精神面の戦いによって脱落していく様は、どんなに飛距離=アスリート化が必要になっても、ゴルフといういゲームはサッカーや陸上とは違うということを再認識させてくれました。この完敗を受けて、来年以降のマキロイ選手がマスターズに対してどうアプローチするのか、ますます楽しみになりました。

 

 

あまりにも残酷な敗戦劇。

 そして今年も「主役」となったジョーダン・スピース選手。

 マスターズ初登場の2014年は2位タイ。昨年はタイガー・ウッズ選手に並ぶ史上最高スコアでワイヤートゥワイヤー(初日から最終日までずっと首位を貫く)の完全優勝。初出場からの2戦でこの成績は、ニクラウスやウッズなど歴史上のどんな偉大な選手も成し得ていない驚異的記録です。そして今年、史上4人目のマスターズ連覇(達成者はジャック・ニクラウス/1965年&1966年、ニック・ファルド/1989年&1990年、タイガー・ウッズ/2001年&2002年の3名)に挑み、なおかつ2大会連続のワイヤートゥワイヤーとなれば、またまた史上初の快挙です。

 開幕前直近の戦績から調子がいいとは見られていませんでしたが、いざオーガスタに足を踏み入れると初日から独走態勢に入り、実力をみせつけてくれました。しかし思えば3日目から綻びは目立っていました。アドレス時に頻繁に手の汗をぬぐい、ショットも曲がり始める。不安要素が見え隠れし始めました。それでも勝負どころでは崩れない、リカバリーしてくるという地力の強さで踏ん張るあたり、本当に実力者であることの証明だと思います。

 アンダーパーがほとんど出ない厳しい3日間を粘り抜き、いよいよサンデーフロントナインで2位と5打差をつけ、この時点でライバルを退けるという仕事は完了しました。

 しかし最後に待っていたのは、まさしく自分という敵でした。そこから12番での悲劇を含む信じられない転落劇。彼の悲劇はアーメンコーナーの伝説のひとつとして語り継がれてゆくでしょう。それでも15番のバーディや16番のティショットなど、盛り返そうとする力は感動的ですらありました。 

 敗北の直後に前年優勝者としてウィレット選手にグリーンジャケットを着せた光景は、かなり残酷なものに見えました。彼自身もこれはつらかったと素直に吐露していました。

 もし今年のマスターズでもあのままスピース選手が勝っていたら、それはそれでタイガーの後継者としての地位をより確固たるものとしていたことでしょう。

 しかし今回のあまりにも残酷な、でも非常に人間的な、精神的揺らぎを見せての敗北には、私は親近感を覚えました。「ああ、ジョーダン・スピースも同じ人間なんだな」と。

 

 若者たちの3者3様の敗北。それぞれが印象的な「負け」に見えました。強みもプレースタイルも異なる3人が、どんな成長で壁を乗り越えていくのか。その過程をじっくり見守りたいと思います。当分の間、おっさんの楽しみは尽きそうにありません。

 

【了】

 

今年のマスターズで見てみたい、最終日最終組④

ジョーダン・スピース & ローリー・マキロイ 組

 

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“タイガー後” の主役対決。

奇しくも3日目でこの組み合わせが実現しました。

 

21歳でマスターズを制したジョーダン・スピース選手、22歳で全米オープンを制したローリー・マキロイ選手。

28歳のジェイソン・デイ選手、27歳のリッキー・ファウラー選手とともに、新・ビッグ3、あるいは4という声もありますが、やはり若くしてメジャー複数回勝利を達成したこのふたりは特別な存在だと思います。

両者とも好調とは言えない流れでマスターズを迎えましたが、やはり実力者。大舞台では来るべきところに来ます。このふたりの対決こそが、新時代の覇権争いでしょう。

 

 

男気の人、ジョーダン・スピース

  昨シーズン、マスターズと全米オープンを含む5勝を挙げ、瞬く間に世界ランキング1位に上り詰めたジョーダン・スピース選手。フェデックスカップ(年間王者)、賞金王、パッティングスタッツでの1位と、一気にゴルフ界を完全制覇したかに見えるニューヒーローは、まだ弱冠22歳の若者です。

若さももちろん驚きですが、スピース選手を語る上で特筆したいのは、その人間性です。“男気溢れる心優しきヒーロー”。こんなふうに言うとそれなりの年かさを重ねた男性を想像しますが、二十歳そこそこでそう呼ぶに値する男、それがジョーダン・スピースです。

彼の男気を物語る、ふたりの人間との関係をご紹介しましょう。

 

 まずは7歳年下の妹エリーさん。彼女は自閉症のハンディキャップをもって生まれてきました。自閉症の子供と向き合っていくためには、家族には多くの忍耐が必要とされます。そのためにスピース選手の家族は一丸となってエリーさんを守ってきました。そんな守るべき愛する妹との日々が、スピース選手に物事を様々な側面から見る目を与えてくれたと言います。スピース選手の試合には、エリーさんがよく観戦に来ています。22歳とは思えない落ち着きや礼儀正しさは、エリーさんを守ってきた、そしてこれからも守っていくという揺るぎない想いが、この青年に優しさという強さを与えたからでしょう。彼はエリーさん同様にサポートが必要な子供たちのために、「ジョーダン・スピース・チャリティ基金」を設立しています。この若さにしてこうした活動ができるという人間性に、ただただ尊敬の念を抱くばかりです。

 そしてもうひとり、専属キャディのマイケル・グレラー氏との関係。グレラー氏は自らもシングルプレーヤーで、元・数学教師という異色の経歴のキャディです。2013年のスピース選手のプロ転向に合わせて誘いを受け、専属キャディとなりました。その際に教師の職を辞めたわけですが、なんと新居のローンを組んだばかりで、夫人との結婚式も延期しての決断でした。そんなリスクを厭わないグレラー氏の心意気に、スピース選手も結果で応えます。同年7月の「ジョンディア・クラシック」で初優勝を挙げ、ツアー出場資格を獲得。試合出場も不安定な状態から、一気に上を目指すチャンスを得ました。そして翌8月の「WGC-ブリヂストン招待」の出場権を得ます。WGC(世界ゴルフ選手権)は、メジャー大会に次ぐ位置づけの重要な試合で、獲得できるポイントも高くなっています。これから這い上がっていこうというスピース選手にとっては、是が非でも出場したい大会です。しかし彼は、このブリヂストン招待をあっさりと欠場します。なぜか。

それは延期になっていたグレラー氏の結婚式に出席するためでした(ブリヂストン招待は上位選手しか出場できないため、シーズン当初この週は休みになると考えて結婚式の日としていた)。ツアープレーヤーにとって重要な試合、それもルーキーイヤーで得た大きなチャンスを放棄して式に駆けつけたというところに、ふたりの絆の強さを感じます。お互いのために進んで犠牲を払える関係性なのでしょう。スピース選手はグレラー氏について、「兄弟のような存在」と話しています。そんなコンビが空前の成功を収めた2015年シーズンは、グレラー氏がツアーの最優秀キャディに選ばれるという最高の結末で幕を閉じました。

スピース選手のまわりには「人のために行動する」という、心意気の連鎖のようなものが生まれているのかもしれません。 タイガーほど勝つことは難しいかもしれません。それでも、タイガー後のヒーロは必要不可欠です。正統派のヒーローとして、アメリカのゴルフ界を引っ張っていかねばならない存在、ジョーダン・スピース。

すでに世界的なゴルフ界のアイコンとなっているマキロイ選手との対決は、まさしく世界一シビれるマッチアップです。今夜も眠れない…。

【了】 

 

岡崎レスター残り6試合、これで優勝だ!

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来ましたね!

プレミアリーグの第32節。岡崎選手のレスターが、吉田選手のサウサンプトンを1-0で下し、引き分けた2位トッテナムとの勝ち点差を「7」に広げました。 

残りは6試合。優勝という夢物語がさらに現実味を帯びてきました。

 

現時点の順位と勝ち点を確認してみましょう。

残り6試合の最大勝ち点が18(3点×6試合)なので、地力優勝の可能性を残しているのは6位までです。しかし実質はレスターとトッテナムによる優勝争いで、奇跡が起こったとしても4位のシティまでというところでしょうか。
 
次にレスターの残り6試合の予定を見てみましょう。
 
 
レスターの残り6試合
 
そして優勝争いのライバル、トッテナムの残り試合もチェックしましょう。
 
トッテナムの残り6試
 
また、プレミアリーグ全20チームに共通の前提条件として、4位までがチャンピオンズリーグ出場権を、5位はヨーロッパリーグ出場権を、それぞれ獲得します。また、18位以下3チームは下部リーグ降格となります。この条件を踏まえて、1試合ずつ見ていきましょう。
 

ラスト6試合の青写真

 
【ラスト6】 サンダーランド
今シーズンのサッカーの質から言えば、レスターとの実力差は歴然です。しかし侮れない点として、サンダーランドは降格圏の18位から這い上がりたい状況にあるということ。DFのアダム・ジョンソンが淫行で逮捕されてCEOが辞任するなど、ピッチ内外で暗い話題に囲まれていますが、17位ノーウィッチ・シティとの勝ち点差はわずか「4」。決して逆転できない差ではありません。怖いのは降格圏脱出の執念を発揮された場合でしょうか。とは言え、確実に引き分け以上が欲しいところです。
 
残り6試合の対戦相手の中では、2番目の上位チームです(6位)。厄介なのは、未だチャンピオンズリーグを狙える位置にいるということ。4位のマンチェスター・シティとの勝ち点差はわずかに「3」です。シティ、ユナイテッド(5位)ともにシーズン中の完全復調は難しそうですから、ウェストハムとしてはかなり現実的なチャンスがあると捉えているでしょう。4位以内に入るためにモチベーションを維持して向かってくるでしょから、非常にタフな戦いになりそうです。引き分けでもいいから、勝ち点「1」は取ってもらいたいです。
 
一息つきたいところです。順位も低く、かつ降格圏の危機からもほぼ逃れている中途半端な立ち位置。モチベーション低く向かってきてほしいですね。ホームですし、ここは手堅く勝ち点「3」をいただくのが私の作戦(なんだそりゃ)です。
 
恐らくまだCL出場権争いの真っただ中にいるであろうプレミア盟主とのアウェイ戦。ルーニーも復帰していることでしょう。そんなユナイテッドにオールド・トラフォードで勝ったらもう…、そりゃあ優勝するでしょう。なんとか引き分けて!
 
【ラスト2】エヴァートン
トッテナムがコケないとすると、ここが山かと踏んでます。 レノン、バークリー、クレヴァリーなどタレントがいますし、ルカクは18点も取ってるんですね。ここで取りこぼさなければ優勝できると思ってます。というか、次節に持ち越したくないです。
 
【ラスト!】チェルシー
願わくば、この時には優勝を決めていてほしいものです。スタンフォードブリッジのチェルシー戦で、「優勝するためには勝利しかない」とかいう状況はヒリヒリし過ぎます。観ているこっちがもたないと思います。
 

願望総括

 
 ということで、総括するとスウォンジーエヴァートン以外の4チームはそこそこのモチベーションを持って臨んでくると思われますので、ユナイテッド戦までの4戦を1勝3分けの勝ち点「6」以上で乗り切りたいですね。そうすれば、“裏”のトッテナムが仮にユナイテッド、チェルシー戦を含む4戦で勝ち点「9」を積み上げたとしても、依然として「4」差で残り2戦を迎えられます。仮にレスターが連敗したとしても、トッテナムは最低1勝1分け以上が求められます。
得失点差ではトッテナムが大きく上回っているだけに、レスターは必ず勝ち点ベースで上に立たなければいけません。
 
 と、まあずいぶん勝手に書いてきましたが、それもこれもレスターの躍進とともにビッグクラブ全チームの不調が重なったから起こった状況です。大混戦となった今シーズンのプレミアリーグ。どんなに優秀なタレントを揃えても、そのタレント軍団に1年間ベストパフォーマンスを発揮させない限り、選手層のアドバンテージがなくなり、こういう結末になるという証明ですね。
やはりチャンピオンズリーグを戦いながら、同時にリーグ戦でも上位に入るということがいかに困難かということでしょう。実質2強のリーガエスパニョーラ、1強に近い2強のブンデスリーガ、1強状態のセリエAリーグアンに比べて、ビッグクラブの実力が拮抗しているプレミアリーグは、勝ち点の確保がより難しいのかもしれません。
 
さて、とにかくレスター・シティの1試合、1試合に目が離せない状況なんて、サッカーファンにとっては一生に一度あるかないかの経験に違いありません。岡崎選手への応援と合わせて、この状況を楽しみましょう!
 
【了】

今年のマスターズで見たい、最終日最終組③

アダム・スコット & ジェイソン・デイ

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 アダム・スコット
  • 1980年7月16日生まれ(35歳)
  • オーストラリア・アデレード出身
  • PGAツアー 13勝
  • メジャー 1勝(2013年 マスターズ)
  • 世界ランク 6位

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ジェイソン・デイ
  • 1987年11月12日生まれ(28歳)
  • オーストラリア・ボーデザート出身
  • PGAツアー 9勝
  • メジャー 1勝(2015年 全米プロ)
  • 世界ランク 1位

 

 絶好調豪州勢対決。

 ともに世界ランク1位経験者であり、なおかつ現在絶好調な両者の組み合わせです。このオージーふたりは、とも直近の試合で連勝を飾っています。

アダム・スコットは「ホンダクラシック(2/25~2/28)」、「WGC-キャデラック選手権(3/3~3/6)」 で2週連続優勝。

ジェイソン・デイも「アーノルド・パーマー招待(3/17~3/20)」、「WGC-デル・マッチプレー選手権」を同じく2週連続で制覇。両選手とも2勝のうちのひとつがビッグマッチの世界ゴルフ選手権だということも、好調ぶりを物語っています。今、最も勢いのあるふたりと言っていいでしょう。

 

ルール変更によるスランプを克服したアダム

  

 ユニクロの契約選手であり日本でも人気のアダム・スコットは、2013年にマスターズを制したものの、当時使っていたアンカリング用の長尺パターがルール変更によって使用禁止となり、以降パッティングに苦しむ辛い時期が続いていました。先の「ホンダクラシック」まで1年10カ月のあいだ優勝から遠ざかり、パッティング貢献度(パッティングによってどれだけスコアを縮められたかの相対データ)も低迷。世界ランク1位の栄光から一転して、「もう終わったかもしれない」と言われるほどの状況でた。

 そんな苦境から義弟のコーチ、ブラッド・マローンとともに涙ぐましいパッティングの努力を重ね、ついに「ホンダクラシック」、「WGC-キャデラック選手権」で連勝。まさしく復活の狼煙を上げました。世界ランキングも6位まで再浮上。元々ツアー屈指のショットメーカーだけに、パッティングが戻れば鬼に金棒。一気に2度目のマスターズ制覇も現実的な話になってきました。

 ゴルフ場でのユニクロ着用プレーの市民権獲得に、アダム効果はかなりあったんじゃないでしょうか。個人的にゴルファーへのスポンサー契約としては、近年で最も宣伝効果のあった事例だと思っています。試合で彼の着ているものがお店で普通に買えますし、何より普通のゴルフウェアの1/3~1/5くらいの価格で購入できますからね。ユニクロは非常にいい契約をしたと思います。

 

覚醒した大器

 

 一方のジェイソン・デイ。元々大器として期待されていたものの、一昨年までは通算2勝と、実力に見合った勝ち星を挙げられずにいました。しかし昨年はメジャー1勝を含む怒涛の年間5勝を挙げ、完全に覚醒しました。先日の「WGC-デル・マッチプレー選手権」優勝で、世界ランキングも1位を奪回。ジョーダン・スピース選手、ローリー・マキロイ選手と並んで、現ツアーでの“ビッグ3”とも呼ばれ始めています。

メンタルトレーニングを導入したことが躍進につながったのではと話題になっていて、改めてゴルフがメンタルスポーツであることを物語っているようです。

ただ背中を痛めていることが気がかりで、マスターズでもその影響は尾を引くかもしれません。優勝した試合でも痛みに苦しむシーンがありました。

 

絶好調豪州勢対決。

昨年はジョーダン・スピース選手が2位のジャスティン・ローズ選手に4打差をつけ、通算18アンダーで完全優勝しましたが、今年ビッグスコアを出しての圧勝劇があるとすれば、可能性のあるふたりなんじゃないでしょうか。

 

【了】※敬称略

 

 

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今年のマスターズで見たい、最終日最終組②

バッバ・ワトソン & ダスティン・ジョンソン

 

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 バッバ・ワトソン
  • 1978年11月5日(37歳)
  • 米国・フロリダ州出身
  • PGAツアー 9勝
  • メジャー 2勝(2012年、2014年、マスターズ)
  • 世界ランク 4位

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ダスティン・ジョンソン

 

 今年のマスターズで見てみたい最終日最終組。妄想その2は、超飛ばし屋対決です。

とにかく飛ばすふたり、それぞれ契約メーカーのピンとテーラーメイドの広告塔としても起用されています。飛ぶことが絶対条件のゴルフクラブの宣伝には、ふたりとも格好の選手と言えるでしょう。

 

 現時点でのドライビングディスタンス(既定条件下の平均飛距離)は、ワトソンが311.1ヤード、ジョンソンが310.3ヤード。例年、ともに300ヤード超が当たり前、このスタッツの1位を争うふたりです。

ゴルフは「飛べばいいってもんじゃない」とうことは十分証明されていると思いますが、“飛んで勝てる”彼らの存在は「でもやっぱり飛んだ方がいいじゃん!」という強力な説得力を持っています。

 ワトソンが2度優勝していることからも、総距離7,435ヤードのオーガスタ・ナショナルは飛ばし屋が恩恵を受けるコースなんでしょうね(レフティのフェードということもあると思いますが)。

 

バチコーン!!

ズバーン!!

 

バチコーン!!

ズバーン!!

 

 大男(ワトソン191cm、ジョンソン193cm!)同士が黙々と飛ばし合う優勝争いも面白いんじゃないでしょうか!

 

【了】※敬称略

 

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